Voice Vol.6
Koji Sekiya

VOICE vol.6 Koji Sekiya


与えられた役をしっかりやるしかないからね。


劇団Q+は2017年8月5・6日桜木町の野毛シャーレでの第4回本公演『アイノカタチ』を4公演全て満員という形で無事終えた。

今回の公演では3人のメンバーが劇団Q+初舞台だったが、それぞれが持ち味を活かした芝居を行った。 春に行われた神奈川演劇博覧会で劇団Q+の舞台に初めて立った6人も、舞台やバックヤードでそれぞれ力を発揮し、本公演成功の原動力となった。

2016年から2017年にかけて劇団Q+は飛躍的にメンバーが増えた。
新規メンバーのほとんどが、これまでの劇団Q+の公演やオープンスタジオ(アトリエ公演)を観たり、2016年夏に行ったワークショップを体験したことが入団のきっかけになっている。
更に第4回本公演後に加入したメンバーもおり、秋も深まってきた現在も劇団見学・入団希望の問い合わせが止まることはない。

劇団Q+ 関谷康滋

彼らが劇団Q+を知り、興味を持ったきっかけは何だったのだろうか。
「blogを見ていると活発に活動しているので」
「Twitter更新がマメで、現在進行形で動いている劇団だなと思いました」

劇団の公演やワークショップに参加したきっかけを尋ねると、そんな返答がくる。 劇団Q+は彼らのような入団希望者、そして応援してくれる多くの方に劇団の存在や今を伝えるために様々な活動を行っている。 その中でも中心となるのがWeb媒体での活動だ。

blogは劇団員4人が持ち回りで更新している。
『アイノカタチ』では主演をつとめた看板役者の和泉涼太が月に1回、脚本も手がける吉村伸と末包愛、そしてTwitterも担当している関谷康滋の3人が週に1回更新している。
それぞれ担当カテゴリーがあり、公演の無い基礎練習期間も、公演後の休養期間中も芝居への思いや観劇の感想、メンバー達の様子や芝居を通しての日々の雑感など綴っている。

劇団Q+ 関谷康滋

「ブログは好き勝手に書いてますね(笑)コアな内容だし、たぶん記事としては一番読まれてないんじゃないかな?」

関谷は自身のblogページについてそんなことを言う。
しかし、読まれていようがいまいが、彼はblogの更新に穴をあけたことがない。それは彼が『続けること』を心がけているからだ。
その『続けること』は、blogやTwitterが一定の注目を集め、先ほどの新入団員たちのコメントにもあった『現在進行形で活動している劇団』というのを示すことに一役買っている。

さて、その関谷が担当する『コア』なblogというのは一体どんなものなのか。 内容の中心は関谷自身が好きなアイドルや高校演劇、プロレスの話題などだ。

その中でも最も本人が情熱を注いでいるのが高校演劇の話だ。内容は文字通り、高校の演劇部やその生徒たちをめぐる話題である。 高校演劇は年に2~3回、市・県・全国の大会が行われる。その公演は学校関係者だけではなく、一般人も観劇することができる。 その他学校の文化祭や地域のイベント等、演劇部の高校生たちが芝居を披露する機会がある。

劇団Q+ 関谷康滋

関谷はどんなに忙しくても、高校演劇祭等のイベントにこまめに足を運ぶ。 時には午前中は演劇祭に行き、午後からQ+稽古に合流というハードな一日送ることもある。 そこまでして関谷を引きつける高校演劇の魅力を聞いてみるが……

「それ…聞いちゃいますか?長くなりますよ?(笑)端的に述べるなら……ダメだ絶対長くなる。とりあえず映画『幕が上がる』を見てください!詳細はblogを見てください!」

アイドル好きの関谷が長年ファンをしている「ももいろクローバーZ」が主演し、映画と共に舞台公演も行った『幕が上がる』が関谷の高校演劇巡りの原点だ。また、関谷が個人で行っているTwitterにもイベントの感想をこまめに上げている。時には学生に対し厳しい評価を書くこともあるが、観た学校の芝居については誠意を持って書いているのが伝わる文章で、横浜の高校演劇関係者からも一定のアクセス数をもらっている。

劇団Q+ 関谷康滋

さて、関谷自身高校時代から演劇を行っていたかというと、そうではない。 関谷が演劇を始めたのは大学を卒業し、就職をするタイミングだった。

「12、3年前、本当に小さなライブハウスで良くライブを見ていた時期があったんです。ライブが楽しいってのと同時に『自分も立ってみたい』って気持ちがなんとなく奥底にあって、でも自分は楽器出来ないし歌もうまくはない。そんな時にmixi見てたら『横浜で社会人劇団旗揚げします!』ってのを見つけて、今考えたらビッグな勘違いなんだけど『これなら身一つで出来るじゃん』って思いこんでしまい、気づいたら参加のDM送ってましたね。ちょうど就職するって時期でこのまま仕事だけになるのもなぁとかいう想いもあったのかも。当時はアイドルにもハマってなかったし(笑)」

当時演劇をそこまで熱心に見ていた訳ではなく、また、特定の劇団が好きという訳でもなかった。しかし、そんなきっかけから10年以上も舞台に立ち続けている。blogと同じように『続けること』というモットーはここにも息づいているのだ。

劇団Q+ 関谷康滋

一方、役者としての関谷はどのような存在だろうか。関谷は公演内ではカンフル剤になるような役が多い。一番最初に出てきて舞台の勢いをつけるか、もしくは途中から出てきて物語を加速させる役だ。

先日上演した『アイノカタチ』では新たな役どころに挑戦した。 ベトナム戦争の帰還兵・ゴドーである。 枯れ葉薬の影響で途中で去り、若者に未来と夢を託す男だ。 それはこれまでのような解りやすいカンフル剤ではない。 しかし、物語を劇的に変え、加速する人物だった。

「(これまでの役の傾向を)あんま意識したことないなぁ。確かに言われてみるとそうかもしれないね。芝居的な目標は特にないけど、与えられた役をしっかりやるしかないからね。でもどの役も自分なりに解釈したりして愛着はありますよ」

劇団Q+ 関谷康滋

関谷の役回りは状況を加速させること。 それは芝居も劇団の状況にも共に言えることだ。 そのために関谷は役者としてもblogやTwitterなどの広報担当者としても、実直に自分の役割に向き合い続けている。

「最初に言っておくけど今日の回答は明日になったら真逆かもしれないですよ?」

インタビューに際し、そんなことをぼやいていたが、そんなことを気にする人間は劇団内にはいない。 なぜなら、その真逆の答えは関谷が進み続ける先に見えた結果なのだと、誰もが認めているからだ。 関谷がこの先、どんな新たな一面を見せてくれるのか、さらなる進化をするのか、誰よりも劇団Q+のメンバー全員が楽しみにしているのだ。

関谷康滋 / 社会人演劇集団「劇団Q+」

関谷康滋 役者 / 広報 ( 創設メンバー )

  • 職業 倉庫番
  • 血液型 O型
  • 誕生日8月13日
  • 趣味 / 特技 ももクロ、プロレス、HR/HM、カーテンコール時の後説、高校演劇鑑賞
  • 出身 横浜市
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  • 出演
  • 「アイノカタチ」「ポイプロ!」「Outsider A」「ご予約の高橋様」「絵筆士のコグレ」「お茶屋のかぞく」- 劇団Q+ /「みんなでお茶を」「ハナウタ商店街へようこそ」「ワイルド・ホテル」「横浜御気楽総合病院」「恋は世界を駆け巡る」- 横浜スタイル
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  • エキストラ
  • 2010年 ザ・スクープスペシャル「よど号ハイジャック事件~40年目の真相~」赤木志郎役 [CM] PS2ソフト「ジョジョの奇妙な冒険ファントムブラッド」エキストラ

※シーン稽古/メソッド演技法を軸に、キャラクターとしてのリアリティを追体験するための稽古。各自の課題に取り組むために、役者は自分で戯曲を選択しその中のワンシーンを演出家の前で演じる。主宰・柳本はそれに対しサジェッションを行い、役者と演出家が互いに役への理解を深めていく稽古。
シーン稽古で演じる戯曲は舞台・映画・ドラマ・小説等多種多様である。キャスティング、衣装、道具類も各役者が持ち寄り、本番を想定して演じる。